豆知識

みなさんは滋賀県大津市について、どんなことを知っていますか? 残念ながら、
全国的には場所すらよく分からないという方が多いのではないでしょう か?
大津市は日本一の琵琶湖の南に位置し京都・奈良・鎌倉などとならんで古都指定 を受けた街で、かつては都が置かれ、源氏物語を生み、東海道最大の宿場町でした。
一見地味でも、実は自然と歴史と文化とまちが交じり合った奥行きのある”大津市”。まだまだ知られていないその魅力を、スタッフが発掘してご紹介していきま す。
(メルマガ”e湖都通信”に連載中の”大津豆知識”を再編集し掲載しています。)
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大津市

『馬を害する妖怪「馬魔」と「馬神神社」』

 

 江戸時代寛永年間。馬の疫病が大流行し、 馬を害する妖怪「馬魔(ぎば)」の仕業だとうわさが立ちました。 「馬魔」とは、玉虫色の小さな馬にまたがり、 風に乗って現れる緋の衣を着た魔女で、別名を頽馬(たいば)ともいわれ、 「馬魔」は愛知県や岐阜などの伝承にも出てきます。

 

江戸時代に恐れられたこの妖怪「馬魔」ですが、 大津の貧しい家の娘が馬魔と化し、 馬を襲って父親の馬の皮商いを助けたという説があるのです。

 

東海道の宿場町、北国との湖上交通の物資の集積地という機能を持った大津には、 馬が多く配され、疫病の流行は脅威だったと考えられます。 この疫病を鎮めるため、大津宿の中心地、
東海道と北国街道の分岐する、 札の辻の馬会所裏の旧東町に「馬神(うまがみ)神社」が建てられました。

 

そして1910年、現在の大津市三井寺町にある長等神社の境内へと移され、 今では競馬や乗馬の関係者が参拝に訪れる場所になったそうです。

馬神神社のお社に行くと、一見不釣り合いな、片仮名の名前が書かれた札がかかってあり、 よく見るとそれは「○○号」と書かれ、馬の名前だということが分かります。 これは、お社の裏にある馬霊社(ばれいしゃ)という 小さなお堂に眠る馬達の名前で、馬霊社には、 馬達のたてがみと、鉄槌が納められているのだそうです。 鳥居の前にある灯篭もよく見ると馬小屋の形になっており、とても趣きがあります。

 

かつて、人々を脅威にさらした妖怪「馬魔」は、
大津で生まれ、大津で鎮まることとなりました。
2014年は干支でいう「午(うま)年」。
この機会に、馬神神社を参拝してみてはいかがでしょうか。

 

【長等神社】
滋賀県大津市三井寺町4-1
077-522-4411
JR琵琶湖線「大津駅」下車 徒歩 20 分
京阪電鉄/石山坂本線「三井寺駅」下車 徒歩 11 分


 

 


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