豆知識

みなさんは滋賀県大津市について、どんなことを知っていますか? 残念ながら、
全国的には場所すらよく分からないという方が多いのではないでしょう か?
大津市は日本一の琵琶湖の南に位置し京都・奈良・鎌倉などとならんで古都指定 を受けた街で、かつては都が置かれ、源氏物語を生み、東海道最大の宿場町でした。
一見地味でも、実は自然と歴史と文化とまちが交じり合った奥行きのある”大津市”。まだまだ知られていないその魅力を、スタッフが発掘してご紹介していきま す。
(メルマガ”e湖都通信”に連載中の”大津豆知識”を再編集し掲載しています。)
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大津市

『 小堀遠州七窯の一つ 膳所焼 』

現在、滋賀県大津市膳所に窯を持つ“膳所焼”は、鉄釉(てつぐすり)の茶褐色の焼き物が多く、素朴な形が特徴です。
一方、華やかな色合いで絵付けされたものもあり、幅広い個性が見られます。

通説では、元和7年(1621)膳所城主の菅沼織部定芳が御用窯として始めたものと言われています。

菅沼氏のあと石川忠総が膳所城主となった頃、江戸時代初期の茶人・小堀遠州の指導により、好みの茶陶を焼く“遠州七窯”の一つとされ、茶陶として揺るぎない地位を得ていました。

しかし、明治期に行われた廃藩置県により、藩窯としての膳所焼は途絶えてしまいます。

最近の研究では、前史に登場する“勢田焼”や、それに続く“国分窯”“大江窯”などの窯、また幕末に興された“梅林焼”や“雀が谷焼”、さらに大正に再興された“復興膳所焼”などを含む諸釜の総称が“膳所焼”と捉えられるようになっています。
そのために、様々な特徴の焼き物があるんですね。

復興膳所焼は、大正8年に名窯の廃絶を惜しんだ地元の岩崎健三が、日本画の巨匠・山元春挙とともに別邸に登り窯を築いて再興したもので、非常な努力で維持に努め、今日では陶磁器業界はもとより茶道界にても膳所窯は著名な存在になっています。

現在は大津市中庄一丁目に工房と窯があり、隣には『膳所焼美術館』も併設されています。

美術館では、膳所焼再興の岩崎家が所有してきた、江戸時代の古膳所焼の常設展示のほか、年に2回茶道具の企画展示も行い、膳所焼の歴史を語り伝えています。

敷地内には庭園と茶室があり、入館者にはお抹茶の接待もあります。
作品を一目見ようと全国から来館者があるそうです。

その昔“遠州七窯”の一つとされ名高かった“膳所焼”。

ぜひ当地を訪れて、大津に伝わる伝統文化の素晴らしさを感じてもらいたいですね。


■(有)膳所焼窯元
 http://www.e510.jp/zezeyaki/
 http://zezeyaki.jp/

膳所焼美術館


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小堀遠州七窯の一つ 膳所焼

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