豆知識

みなさんは滋賀県大津市について、どんなことを知っていますか? 残念ながら、
全国的には場所すらよく分からないという方が多いのではないでしょう か?
大津市は日本一の琵琶湖の南に位置し京都・奈良・鎌倉などとならんで古都指定 を受けた街で、かつては都が置かれ、源氏物語を生み、東海道最大の宿場町でした。
一見地味でも、実は自然と歴史と文化とまちが交じり合った奥行きのある”大津市”。まだまだ知られていないその魅力を、スタッフが発掘してご紹介していきま す。
(メルマガ”e湖都通信”に連載中の”大津豆知識”を再編集し掲載しています。)
大津豆知識、目次へ >>

大津市

『 三井寺のいわれ「三井の霊泉」 』

近江八景のひとつ「三井の晩鐘」や「弁慶の引き摺り鐘」で有名な天台寺門宗の総本山、三井寺。

広大な境内でもひときわ大きい本堂、国宝でもある“金堂”は、慶長四年(1599年)に豊臣秀吉の正室、北政所によって再建されたものです。

金堂に引き続き、慶長五年(1600年)、そのすぐ西側に隣接して建てられた“閼伽井屋”内部には、耳を澄ますとゴボッゴボッと神秘的な音とともに湧き続ける泉『三井の霊泉』があります。

大化の改新を成し遂げ、近江に都を築いた天智天皇をはじめ、天武天皇、持統天皇の三人の帝がこの湧き水を産湯に用いたといわれ、位の高い人が使った井戸を「御井」と呼んだことが、三井寺という名前の由来であると伝えられています。

重要文化財にも指定された閼伽井屋ですが、仏教において“閼伽”とは、仏前などに供養される水のことで、閼伽を汲むための井戸が「閼伽井」と呼ばれていました。
古来より、三井の霊泉の湧水も、閼伽水として金堂の弥勒さまにお供えされていました。

古記によると、この泉に九頭龍神が住んでいると伝えられています。
年に十日、夜丑の刻に姿を現わし、金の御器で水花を金堂の弥勒に供えるので、その間は泉のそばに近づいたり、覗いて見るなどの行為は禁じられていたとされています。

閼伽井屋の正面に立ち、三井の霊泉の上部を見ると、立派な龍の彫刻に目が留まります。
この龍の彫刻は、江戸初期の彫刻職人、左甚五郎作と伝えられており、昔、この龍が夜な夜なびわ湖に出て暴れたため、困った甚五郎が自ら龍の目玉に五寸釘を打ち込み静めたと伝えられています。

今でも絶えることなく湧き続ける水と、三井寺を見守る龍の彫刻。

三井寺にお立寄りの際は、お寺の名前ゆかりの地、閼伽井屋で不思議な伝説や、長き歴史に浸る神秘的な時間をお過ごし下さい。

 ■三井寺ホームページ
  「閼伽井屋、三井の霊泉
  「伝説 三井の霊泉と九頭龍神

大津豆知識、目次へ >>

三井寺のいわれ“三井の霊泉”

ヘッドイメージ大津豆知識