豆知識

みなさんは滋賀県大津市について、どんなことを知っていますか? 残念ながら、
全国的には場所すらよく分からないという方が多いのではないでしょう か?
大津市は日本一の琵琶湖の南に位置し京都・奈良・鎌倉などとならんで古都指定 を受けた街で、かつては都が置かれ、源氏物語を生み、東海道最大の宿場町でした。
一見地味でも、実は自然と歴史と文化とまちが交じり合った奥行きのある”大津市”。まだまだ知られていないその魅力を、スタッフが発掘してご紹介していきま す。
(メルマガ”e湖都通信”に連載中の”大津豆知識”を再編集し掲載しています。)
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大津市

『“三井の晩鐘”もう1つの竜神伝説 』

大津市園城寺町にある「三井寺」の名で親しまれる園城寺では、毎夕5時に鐘の音を聴くことができます。  この鐘は、近江八景の1つ「三井の晩鐘」として知れ渡り、これにまつわる竜神伝説があることは、地元大津市を中心に、ご存知の方も多いと思います。

 そのストーリーとは、『若い夫婦に子供が生まれたある日、女は自分が琵琶湖の竜神の化身であり、もう湖にもどらねばならないとを告げ、湖へ沈んでしまう。その後、妻は自分の右の目玉をくり抜いて乳の代わりにと渡すがしばらくして舐めつくしていまい、今度は左の目玉を渡す。その時妻は、“両目が無くなって方角もわからないから、毎晩三井寺の釣鐘をついてくれ、それで二人の無事も確かめられるので”と男に頼む。それから毎晩、三井寺では晩鐘をつくようになった。』 ―と、いうものです。

 このお話は大津市内の小学校の授業で紹介されていること等から、「三井の晩鐘」にまつわる最もポピュラーな伝説ではないでしょうか。しかし、実はこの「三井の晩鐘」には、もう1つの竜神伝説がありました。

 その伝説とは、『蒲生郡竜王町で、嫁を亡くした亀さんという人が、子供らに殺されそうになっている蛇を助け川へ逃がしてやる。しばらくして、美しい女が亀さんのもとへやってきて、亀さんの子供に自分の乳をあげようと言い、子供の乳のいる間世話をしてくれる。亀さんが嫁になってくれと頼んでもできないと言い、子どもの乳がいらなくなると暇をもらうと言って帰ってしまう。亀さんが後を付けてゆくと女は海に飛び込む。女は正体を知られたと、もう二度とは来ないが、自分は三井寺の鐘になっているので鐘をついて思い出してくれと言い残す。それで、三井寺の鐘の正体は琵琶湖の竜神だといわれている。』

 ―と、こちらのお話では、「三井の鐘」そのものが「竜神」だというストーリーです。

 竜の化身である母のために鳴らす鐘と、鐘そのものが竜であり、見守っているという2つの竜神伝説。

 このように、私たちのよく知る琵琶湖には「竜」にまつわるお話がいくつか存在することから、昔々、琵琶湖には「竜」が住んでいたと考えられていたというのが想像に難くないですね。

 普段何気なく目にし、当たり前のように存在している「琵琶湖」にはるか昔、いや、もしかしたら今も「竜」がいるのかも…?なんて考えると、湖畔を歩くのが楽しくなってしまいますね♪

 




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『“三井の晩鐘”もう1つの竜神伝説』

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