豆知識

みなさんは滋賀県大津市について、どんなことを知っていますか? 残念ながら、
全国的には場所すらよく分からないという方が多いのではないでしょう か?
大津市は日本一の琵琶湖の南に位置し京都・奈良・鎌倉などとならんで古都指定 を受けた街で、かつては都が置かれ、源氏物語を生み、東海道最大の宿場町でした。
一見地味でも、実は自然と歴史と文化とまちが交じり合った奥行きのある”大津市”。まだまだ知られていないその魅力を、スタッフが発掘してご紹介していきま す。
(メルマガ”e湖都通信”に連載中の”大津豆知識”を再編集し掲載しています。)
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大津市

『大津の小ネタ「方言・地名・お雑煮」 』

 

 

 皆さまに大津のことをもっと知ってもらうために、大津ならではの「方言」「難読地名」「大津のお雑煮」をご紹介したいと思います。

   ■大津の方言、近江弁

「近江弁」は主に滋賀県で話されている方言の一つで、滋賀弁とも呼ばれます。 大阪や京都などの関西弁に近いため単語やアクセントが似ているのですが、微妙に違ったところがある滋賀弁。話し方も他の関西圏より少しゆったりとした感じに聞こえるかもしれません。

 とある二人の会話を参考に。

 A「あんた昨日こおへんたから、よおさんめに、こぉてきたでぇ!」

 B「たちまち、こんなようさんいらんわぁ~」

 A「・・・そやさけ一緒にきぃてゆぅたのに。」

 B「まぁ、そぉ、うなるなや」

 意味はわかりやすいと思うのですがいかがでしょうか。訳すと以下のようになります。

 「あなた昨日来なかったから、多めに買ってきたよ!」
 「今すぐにこんなたくさんいらないよ」
 「・・・だから一緒に来てって言ったのに」
 「まぁ、そんなに怒るなよ」
 他にも
 「あぁ~、ほっこりした」=「あぁ~、疲れた」
 「あっちべら・こっちべら」=「あっち側・こっち側」
 「ほうけぇ~」=「そうかぁ~」
 「○○さんは今いやはらへん」=「○○さんは今お留守です」
 「おぼわらん」=「覚えられない」

“ほっこりした”という言葉は、本来「疲れた」と言う意味ですが、 最近は全く逆の「ゆったりできた」というような意味で使われていることが多いので、誤解している人も多いかもしれませんね。

    ■気になる!大津の難読地名

大津には、少し変わった地名がいくつかあります。これらの地名は何と読むかご存知でしょうか?

「穴太」・「苗鹿」・「逢坂」・「晴嵐」・「膳所」・「和邇」・「石居」

 大津市在住の皆さまはきっとご存知だと思いますが、初めて目にする人はきっと少し考え込んでしまうかと思います。

 皆さまは、いくつ読めましたか?
 答えは…

 ◆穴太(あのお)
 大津市坂本付近に今も残る地名。堅牢で美しい石積が有名な坂本の「穴太衆の石積」は、延暦寺お抱えの石工集団が坂本・穴太周辺に住んでいたことに由来しているそうです。

   ◆苗鹿(のうか)
 天太玉が農事に携わっていたが、身体の自由がきかなくなったとき鹿が出てきて稲(苗)を背負って手伝った、という故事から言われます。

 ◆逢坂(おうさか)
 日本書紀によると、神功皇后の将軍、武内宿禰(たけのうちすくね)が忍熊王とぱったりと出会ったことに由来すると伝えられています。

 ◆晴嵐(せいらん)
 晴れた日に松の木の葉がこすれておこる音が嵐のように聞こえる事を「晴嵐」と言うそうです。

 ◆膳所(ぜぜ)
 膳所という意味は“お膳を用意するところ”です。膳の所=ぜんどころ天智天皇が御厨として定めたことから由来しているそうです。

 ◆和邇(わに)
 日本に漢字を伝えたとされる豪族「和邇氏」の根拠地があった事に由来するそうです。

 ◆石居(いしずえ)
 在原寺の礎石が残っていることによるそうです。

 ちなみに「大津」の名前の由来は、琵琶湖の大きな港を意味し、後に古津(ふるつ)という呼び名から大津に改められたと言われています。

   ■大津のお雑煮は何系?

 お正月には欠かせない全国共通の食べ物、「お雑煮」。お雑煮は地方によって作り方や材料が色々あり、中には驚くような具材が入っている地方もあります。

 滋賀県大津市の一般的なお雑煮は「白みそ仕立・丸餅(お餅は煮る)」です。
 具材はとってもシンプル。お餅とサトイモ、ダイコンなどの入った白みその汁に、ふんわり花カツオを乗せるだけの、京風雑煮です。

   ほんわりと甘みのある白味噌にカツオの香りが際立ち、トロトロっとしたお汁の中にはまぁるいお餅が入っていて、とても優しい味わいです。

 お餅の種類は丸餅・角餅と2種類あり、丸餅を使う地域、角餅を使う地域また、お餅を煮る地域・焼く地域と分かれるそうです。

 丸餅と角餅の分岐ラインは(石川県金沢)→(岐阜県高山)→(岐阜県関ヶ原)→(三重県四日市)→(和歌山県新宮)を結ぶラインだと言われています。

 簡単に言うと・・・

 ○丸餅・・・古風(京都の文化を受けた土地)
 □角餅・・・江戸生まれの新風(江戸の文化を受けた土地)といわれています。

 味付けも一般的には味噌仕立とすまし仕立の二つに分かれ、

【味噌仕立】
 京都の文化を受け、江戸の文化を一切受け入れなかった地域が“味噌仕立のお雑煮”と言われています。山間部や日本海側(例えば福井県の一部)は赤味噌を使うお家もあるそうです。大津と同じ滋賀県内でも、彦根は藩主の井伊家が遠州出身のため、丸餅なのにすまし汁の家が多いそうです。

【すまし仕立】
 醤油や塩で味付けする“すまし仕立のお雑煮”は角餅を食べる東日本一帯と近畿、越前、山陰、四国の一部を除く西日本と言われています。西日本ですまし仕立の地域は、むかし参勤交代で江戸の文化を取り入れ古風の丸餅と融合させたところと言われています。

 他にも、味噌仕立てのお雑煮の餅に甘いきな粉を付けて食べる地域や昆布とカツオ節でだしをとった白味噌仕立ての汁にあん餅を入れたりと、個性溢れる雑煮があります。すまし仕立派の方にとっては、白味噌の味だけでも十分に変わりネタなのかもしれませんね。

  以上、大津市ならではの小さな「小ネタ」をご紹介しましたが如何でしたか?
皆さまにとって少しでも「大津」が身近になると、とても嬉しいです。



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